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zoom RSS 財政赤字と債務の膨張をもたらしたのは?

<<   作成日時 : 2013/03/14 22:37   >>

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日銀総裁・副総裁人事がもうすぐ決まりますが、一応政府提示案が通りそうです。しかし盲点は、今回白川総裁が任期満了前に辞任となったことで、任期までの暫定人事という扱いであること。そのため4/8までは実質的に足枷が嵌められた状態になる。3週間もの期間を人質にとり、隙あらば足を引っ張ろうという日銀・デフレ容認派の戦略だったとは。

政党・院内会派       議席数  黒田氏 岩田氏 中曽氏  
------------------------------------------------------------
与党:自民党、公明党   102    ○   ○   ○
民主党             87     ○   ●   ○
みんなの党          12     ●   ○   ●
国民の生活が第一の党  8     ●   ●   ○
共産党             6    ●   ●   ●
みどりの風          5             
社民党             4    ●   ●   ○
日本維新の会        3    ○   ○   ●
国民新党           2             
新党改革           2    ○   ○   ○
無所属             5             
欠員               6               
------------------------------------------------------------
定数と予想賛成票       242   194   119   203
※過半数は118人


今の日本にとって、特に経済最優先課題とした日本政府にとっては、デフレ脱却が主要命題。20年も続くデフレはイデオロギーに支配されたものであるから、脱却するのは政治的駆け引きも伴うために容易ではない。主流派となった経済理論と対立する政策を取るときの逆風は、まだこうした政策が取れる分だけ日本の方がましだと考えるべきか、或いは20年も耐えたのだから当然と見るべきか。

近々首相の表明を控えるTPPも、いくつかの国益を巡る外交的駆け引きの一つですが、果たして自民党は選挙公約である6項目を「正確には公約ではない。目指すべき政策だ」と言っているため(東京新聞)、最終的に合意となり公約を守れない事態が生じる懸念はグッと高まっている。

(1)政府が「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、交渉参加に反対する。
(2)自由貿易の理念に反する自動車等の工業製品の数値目標は受け入れない。
(3)国民皆保険制度を守る。
(4)食の安全安心の基準を守る。
(5)国の主権を損なうようなISD条項は合意しない。
(6)政府調達・金融サービス等は、わが国の特性を踏まえる。

合意結果が表面化したころには、皆のけぞる事態になっているのだろうか。しかし米国含め現状11か国、これに台湾が加わり日本も参加となれば13か国となるが、12か国が皆衰退する米国の経済的奴隷になるとでも言うのだろうか。国家間のパワーバランスに重要な軍事力で著しく他国を凌駕する米国の横暴が起きるとすれば、それは凋落するまでしばらくの間押さえつけることは難しくなる可能性もありえる。反面、日本の参加が米国に与える懸念は殆どクローズアップされることはないが、本当にそういった要素は少ないのだろうか?

主権をグローバリズムに奪われるというトレンドは、まだ転換期を迎えることが出来ないのでしょうか。


さて大分前置きが長くなりましたが、イデオロギーに支配されて適切な処方箋を取れない欧米各国において、この円安の最中にあっても通貨が下落する国があります。無論お隣韓国、という事ではなく英国です。英ポンドは対ドルで下がり続けていますが、イングランド銀行も容認するようでポンド空売りで通貨危機再来となる気もしないでもないですが。

自国通貨建て債務なのにデフォルト懸念により処方を誤るこの国に、いい加減にしろというのはFT紙コラムニストのマーティン・ウルフ氏。米国と共に緊縮財政路線を取り続ける同国においても日本の実験が成功すれば方針転換するのかもしれませんが、デフレ脱却に要する期間は2年と言われているので、当面この国の緊縮路線も変わることもないかもしれません。

住宅バブル崩壊の影響もあり、バランスシート調整局面にある英国で、ロンドン五輪も終了した今、民間になんの活力を求めるというのだろうか。縮小する信用を補うのは政府支出しかなく、それを財政赤字拡大を恐れて控えてしまえば更なる景気悪化と税収減を齎しかねず、それはつまり財政赤字拡大に繋がるという、意図しない結果を招いてしまう。財政赤字を縮小したければ、それは絶対値で考える必要はないので対GDP比で考えればよく、そのためには景気を回復させるために政府支出で肩代わりをし、その結果得られる税収を増やすことを考えるべきだ。

『本当に信じられないのは、キャメロン氏が次の理屈を理解できていないことの方である。民間部門が支出を切り詰めている時に、GDPの半分近い支出をしている経済主体が支出を削減したら、その国全体のGDPは減少するし、減少幅があまりに大きいために財政状態はかえって悪化するかもしれない、という理屈だ。』

ウルフ氏はこの英国首相の厄介な認識に頭を抱えているが、こうした厄介な認識はイデオロギーの支配によるものだとするにせよ、そこまで理解が困難なロジックだろうか?


『財政の改善が国内総生産の減少によって一部相殺されてしまうため、財政緊縮は短期的には債務比率を高める恐れがある』(IMF)


自爆したいのだろうと揶揄することはできない。今の今まで日本が歩んできた道だ。


画像


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内閣府 経済財政政策
世界経済の潮流 2012年
http://www5.cao.go.jp/j-j/sekai_chouryuu/sh12-01/s1_12_2_1/s1_12_2_1_3.html


緊縮財政プログラムが走ったのは2010年6月。これと同期しての景気低迷は明確に統計上に表れている。ロンドン五輪が無ければ、更なる事態の悪化を齎していたかもしれない。これを考えれば東京五輪誘致が景気回復の大きなきっかけとなり得るために、その興味云々とは別次元で誘致の成功も肯定しうる。

「カネのなる魔法の木があると思っている。そういう人には、本当のことを教えてあげよう。そんなものはこの世には存在しない」(キャメロン首相)

これは中央銀行の独立性という、主権をグローバルに移譲する行為であり、昨今のトレンドである。どうして国民国家のかけがえのない通貨発行権を、民主国家でありながら政府を信用せずに民間に、つまりは外国にさえその権限を移譲してしまえるのだろう。この点を考えると、TPPで失う主権が小さくすら見えてしまう。

”「カネのなる木」は存在するし、格下げの理解も間違っている”

ウルフ氏に限らず、国家が有する通貨発行権限を以てすれば、結果的にインフレという税金が徴収されるにせよ、カネのなる木である。直接政府が発行するにせよ、中央銀行に債券を購入してもらうにせよ、だ。中央銀行が独立しているという負の面と共に、一定のモラルが保たれるという正の面の働きを期待すれば、政府債券の金利がその購入の限度を指示してくれていると言えるし、その結果、こうした手段が取れる国は、ダントツで政府債務対GDP比の高くAAAなど手の届かない世界の日本であっても(自国通貨建て債務においては、氏もいうように”意味のないもの”だが)、可能となる理由となる。

こうしたことは、他国通貨債務比率で、国家の危険性の尺度を図るべきだろう、という示唆を与えてくれる。


日本の調整は漸く終了したものの、英国の民間部門の調整が済むのは当面先のため、英国経済は底を打つまで縮小し続けるだろう。そしていつ底を打つかは、海外投資家の資金引き揚げや金融機関の引き締め、追い打ちをかけるBIS規制などによって、更に長引いてしまうかもしれない。全く、日本からの直接投資が2011年には1兆円(殆どが非製造業部門と、完全に製造業としての英国を見限っている)を超えているというのに。引上げさせろとでも言うのだろうか。


『財政赤字と債務の膨張をもたらしたのはGDPの落ち込みなのだ


Financial Times
もう擁護できない英国の緊縮財政
2013.03.14(木)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/37363



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