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zoom RSS 日本の脅威を示すのが最善策

<<   作成日時 : 2013/03/16 22:54   >>

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安倍政権発足から3か月が経とうとする中、そろそろ安倍バッシングが始まる100日を迎えようとしています。今のところアベノミクスを先取りして大儲けした欧米投資家のお蔭で、リスクオン・トレンドと共に円安・株高が演出され企業業績に好影響を与えたことから、表立っての攻撃がし難い状況でもあります。加えて円安を米英の支持を取り付けて容認されたことから、日銀総裁人事においても一定程度の成果、つまり先行的に成功した経済政策の追い風を受けてリフレ派を据えることが出来ました。

対北朝鮮対応や対中政策においても今のところは上手くこなしており、沖縄問題など主要な項目での失策がありません。安全運転をしたことから国会運営もスムーズで、日銀総裁候補選びも期日内に提案人事が通り、10兆円規模の補正予算も薄氷を踏みながら通過した。早く何とかしなければ、来る参院選で自公が更に大きく勝ち越して、民主党を始めとする野党を支持してきたメディアを始めとする各勢力は、その生存事態を危ぶませる大ダメージを受けることだろう。よって何としてでもあと4か月の間に、現政権に大ダメージを与えなければならない。

TPP交渉参加表明を決断した安倍総理ですが、仮に交渉参加を反対した場合にはどうなったでしょうか。やはり号外が飛び交って”TPP交渉不参加表明”となり、いくつか叫ばれている重要な懸念事項の背景は大っぴらには伏せられつつ、反自由貿易のレッテルを貼られることは容易に想像できます。日米関係を損なう行為で、嘗て保護貿易が世界を不安定化させて日本を戦争に追いやった、その同じ轍を安倍総理は踏もうとしており、やはり極右政権は日本を軍国主義国家としたいのだと叩けるかもしれません。

参加表明時の反応は…見てのとおりで言うまでもありません。


TPPという政治的課題が持ち上がってしまっている以上、いずれかの決着を付けなければなりませんが、トータルで判断した時に国益に適わないとして拒否をすることが、政治的な戦略として正しいか否かはまた別の話。仮に外圧があったとして(過去の年次改革等々を鑑みれば、日本の非関税障壁撤廃圧力はあって当然)、頑なな態度が国際社会で生き残るために賢い選択とはならないこともある。

「TPPはいわば関税同盟で、貿易面から世界に新たな“冷戦構造”を作りだすことになる」

RCEP(Regional Comprehensive Economic Partnership)を主導する中国はこう言いますが、米国側も参加を要求する人たちは同様のことを口にしています。

決断は己でするべきであって、その点で最終的な判断を総理に一任したうえで交渉参加表明をしたというのは、政治的リーダーシップとしては正しい。次に問題なのは、著しく国益を損なう結果を招くのか、それとも総合的に判断して国益に適った選択であったのかという事だ。その上で更に、自公政権の安定化という、やはり民主党に破壊された国益を守るために必要な戦略を立てなければならない。

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1月、首相官邸の執務室。首相は、盟友の麻生副総理と向き合い、2月の日米首脳会談直後にTPP交渉参加を表明すると伝えた。

 のけぞった麻生氏は「首相がそう言うなら……(支持する)」と答えるのが精いっぱいだった。

首相、TPPへ奔走…決断にのけぞった麻生氏
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130316-OYT1T00246.htm
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安倍首相と麻生副総理とのやり取りを伝えるこの記事も、不可思議なのは何故に”首相官邸の執務室”の状況が、こうも手に取るようにリアルに伝えられるのかという事。仮にこれが事実なら著しい情報漏えいであり、国家安全保障上の大問題である。何しろ”のけぞった…””精いっぱいだった”と、その描写まで洩れているのだから、これは隠しカメラがあるか或いは関係者がその場にいたか覗いていたかしかありえない。

もしそのようなセキュリティ上の不備がないのであれば、この報道は完全なねつ造報道という事になる。


TPP交渉参加においては、何も日本だけで決められるものではなく交渉参加国すべての国の同意が求められる。この点で米国・豪・NZは参加を認めていないので、実質はこの3か国の承認を得なければならない。そして交渉における合意内容については後戻りできないのも当然のことで、日本の交渉参加がTPP合意に恐ろしくマイナスに働くことは、特に米国は強く懸念を表明している。

合意には貿易促進権限(通商協定締結権限)の無いオバマ政権のために、米議会承認が必要ですが、共和党のみならず民主党までもが懸念を表明する書簡をオバマ大統領に送っているところを鑑みると、果たして議会承認を取り付けられるのかが疑問です。日本が交渉に参加した時、少なくとも自動車関連の関税障壁撤廃が困難となります。日本側が米国車が入ってきたところで市場そのものが受け入れる余地が無い上に、円安容認で更なる障壁が作られます。実質関税障壁は更に20%程度の余地が生まれる可能性を持っているので、米国輸出産業の方がかなり危機的状況を迎えることになるかもしれません。日本が保護すべき項目のうち、関税率が20〜30%を超えるもののみが真に問題となると思われ、米すら中国への輸出の道が開かれることなどから、まさに攻めの姿勢が取れると考えられます。

また農業で3兆円のマイナス試算がされていますが、為替レートはいくつで計算されているのでしょうか。気になります。

実行関税率表(2013年1月版)
http://www.customs.go.jp/tariff/2013_1/index.htm

日本は鎖国しているのか?−関税率について−
5:52 PM 投稿先 TPPについて 投稿者 TPPBOT
http://tppbot.jp/archives/381


いずれにせよ関税障壁はTPP合意において大きな障害となり、日本さえ参加しなければ推し進められたものの、日本の参加を認めた場合に必要となる米国側の関税障壁を、日本ともどもその他の参加国が認めるか疑問です。それはTPP合意を対中経済圏という側面も期待した動きであるとすれば、特に東南アジア諸国にとっては早期に合意形成して米国経済圏に引き込まれたいと考えるもの。日本の参加を歓迎しつつも邪魔はされたくないのではないだろうか。RCEP(予定:2015年)よりも合意が遅れることは望まないだろう。


それにTPPが真にRCEPと対抗するにせよ、後発への門戸が開かれない以上インドなどを巻き込むことも難しいと思う。またTPPの枠組みが必ずしも必要になるというのも疑問だ。TPPの「例外なき自由化」が引き起こしたASEAN諸国の分裂や、インドネシアの立場・メンツ潰しをしてまでこのイデオロギーを前面に出す必要性が本当にあったのだろうか。その点で現実的路線を組ませるには日米における関税障壁における聖域の確認と容認を取り込む必要があるし、それが出来なければあまり良い関税同盟とは言えない気がする。

毒素条項がなくなることは、きっとないだろう。米国主導の関税同盟だからこそ成り立ったISD条項なわけで、日本ほどの経済規模を持つ先進国が参加してその要求を容認してしまっては、ISD条項を不平等適用を要求することを意味し、それはTPPの理念上無理であり参加国の同意は得られない。TPP参加国が新興国主体であり米国の利益が損なわれる可能性と、米国が被る危険性が低いために存在すると考えた方が自然だ。

こうしたことを踏まえると、TPP参加は対中包囲網の点でも、同盟国米国の利益の点でも、日本の利益の点でも指して有益とは考えにくい。そんな中でのTPP交渉参加表明は(贔屓目に見れば)国内世論がTPP交渉参加に傾いていることによるメディア対策や野党対策といった面も大いに考えられるし、或いは東アジア外交における取引材料とも考えられる。国論を二分したTPPは、その落としどころはやはり米国議会の参加不承認とするのが最も望ましいのではないだろうか。さすれば国民皆保険を目指す米民主党政権が、日本の国民皆保険を破壊するという自己矛盾に陥ることも無いだろう。


米国議会が承認させないようにするためには、日本の参加による脅威を分からせることが効果的であり、議会承認を要する3か月間のロビー活動が大きく左右することになるでしょう。そしてそれは参院選前でもあるので、日米双方ともに最適な落としどころとなる。交渉参加前に参加が拒否されてしまえば、バッシングのやりようが無い。菅政権が齎した厄介な問題の落としどころ、ここしかない気がするのだが。



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内 容 ニックネーム/日時
TPPの負の部分にダンマリだったNHKが総理の参加表明後、急にTPPの関税以外の医療とかISD条項とか負の部分を言い出した、国内向け世論形成なのか何処かの指示なのか何をしたいのかNHKの変化は注目だ。
ain26
2013/03/17 12:40

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