児童ポルノ所持規制について考える

ユニセフとは何の関係もない日本ユニセフのアグネス・チャンが吠えている児童ポルノ所持規制(正確には「児童買春・児童ポルノ禁止法改定案」と呼ばれるらしい)。細かい点についてはよく調べていないが、まあ所持しただけで犯罪だとか、サンタフェは処分しろだとか、騒がれているなぁ。

もともと1998年に立法化された「児童買春・児童ポルノ禁止法」の改訂版のようだ。これで所持規制されるかどうかが検討対象となっている。

情報インプットの少ない中ではあるけれどもちょっと考えてみることにした(散策さんのトラバがあったからなんだが)。まず思うのは;


■所持って、何をもって所持なのか?
いや、犯罪行為とされてしまうので明確にすべき点であるわけだが(また裁判の判例でどうの…なんてことじゃなくって)、どういう基準が設けられるのだろうか。近年ITが進化して、コンテンツへ付けられるタグによってそのコンテンツの中身を通知させることは可能になっているが、そんなものは作成者が適当につけるものだから意味がない。

ダウンロードしたら犯罪なのか?でもコンテンツなので再生しないと分からない。じゃあ、メールは?受信したら犯罪?そうか、サーバーのメールをチェックして、児童ポルノ以外のものを選別して…って不可能じゃん!それにメールの受信って、ケータイの場合にはプッシュ型。PCのようなプル型じゃないので、意図的に児童ポルノをケータイに送付すれば、犯罪者に仕立て上げることが出来る。。。コワッ…。


これでは、仕組み上あまりにも無理があり過ぎる。それにウィニーのような場合には、どう監視するんだろうかね。


■児童ポルノの基準は何?
コンテンツを見て、どうやってそれが児童ポルノなのかを判別することが出来るのだろうか。年齢?出演者の身分証明書でもぶら下げて映っているのか?いやいや、そもそも児童ポルノなので身元は明かしたくないから、証明のしようがないだろう。見た目?雰囲気?製作者が「児童だ!」と言ったこと?それじゃまるで「女子校生」みたいなもんじゃないか。

アグネスは犯罪性の高いものについて叫んでいたが、法律となると様々な要因を含めて考えないといけない。感情論ではダメなんだ。


■児童ポルノに対する環境
昔は食うに困った状況にあったために、児童ポルノによる子供の健全なる育成が阻害されたとか、生きるために犯罪に巻き込まれたとか、苦難の時代があっただろう。発展途上国における児童ポルノ問題などは、その多くはこちらに当たるのではないだろうか。では日本は?日本の場合、既に世界第二の経済大国の地位を手に入れ、世界中で言われる”貧困”とはそのほとんどが無縁の社会を営んでいる。更には家族の崩壊や早熟化が進んでいる。そのような環境にある児童と、世界の途上国にある児童とを同列に評価すべきではないと思う。

子供なら何でもかんでも悪くなく、それは大人や親の責任であるという画一的な評価自体、問題なのではないか。貧困からの脱出のために、社会に翻弄される児童と、貧困とは無縁で家庭環境の問題や社会環境に影響された児童の行為とを同列に並べることは、貧困にあえぐ児童に失礼な気がする。しかし、その全てではないにせよ、教育という面での責任は親や社会にあると思う…と、日本の場合を憂いたが、アグネスは海外の貧困社会しか言わなかったから、日本の社会事情はあまり重要ではないの?


■ところで日本の社会はそんなに酷いか?
この点については情報を持ち合わせていないが、アグネスチャンに言わせれば、”児童ポルノの輸出国”なんだってか。スウェーデン大使館から言われたとか。どこかにそれを示すデータでもあれば見てみたいのだけど、せとさんのブログに、世界各国のレイプ犯罪のデータがあります。こういった視点も重要なのではないだろうか。ところで、日本と韓国での性犯罪比率って10倍違うとか。日本は米国よりも低い。もちろん児童ポルノとの関係は別に考えるべきところだが。

せと弘幸blog アグネス・チャンさん「児童ポルノは凶器」
http://blog.livedoor.jp/the_radical_right/archives/52275193.html

スウェーデン大使館の言った輸出品とは一体どういった類のものなのか。アグネスが訴える貧困社会の犠牲となった児童のことなのか、アニメのことなのか。


■犯罪抑制
バーチャルなもの(アニメなど)については行き過ぎた規制なので論外だと思うけど、リアルなものについてはどうだろうか。人間は完ぺきではないし、様々な癖を持っていて当たり前。それが一般社会的に受け入れられやすいもの、そうでないものと様々だ。受け入れがたい癖については、どこかでガス抜きさせることも重要。したがって、アニメなど実際の人間への影響がないものについては、このような効果も期待されるのではないだろうか。

ガス抜きを否定したら、世の中の風俗営業だって全滅だし、そうなった場合の性犯罪数がどうなるかを考えたら…世の女性も、単純に風俗批判やポルノ批判をするのではなく自分たちの安全にも寄与しているという、広い視野で評価すべきではないだろうか。また韓国のように風俗をおおっぴらに肯定する人たちもいることを無視すべきではない。事情も様々だろうし、一概に「いやいややっている」と結論付けるのも問題だ。この不景気で、”簡単に稼げるから”風俗に走る人たちが出ているしね(ドイツとか)。

最終的には”犯罪”がどうなるかという点。絶対に忘れてはいけない点だ。


■何処を規制?
賄賂じゃないんだから、需要と供給双方を罰するのは行き過ぎた行為だ。もちろん重要サイドが「児童ポルノ」を指定していた場合には問題だが。よって需要サイドは『購入した場合』に限定すべき?分かってて入手した場合?

そんなことよりも、供給側に対する監督管理を厳しくすべきなのではないのか。一般人がサイトをクリックしてダウンロードしたら犯罪って言うなら、そのサイトを摘発するのが筋だろう。逆にそのサイトを放置したということは、職務怠慢ということになる。

ここでWeb上のサイトについては、低い運用コストや規制逃れのために、そのほとんどって海外にあるんじゃなかったっけ?その場合、児童ポルノの輸出ととらえるの?輸入と取るべきなの?ドッチ?


■問題点は何処に?
所持規制なんて議論しているヒマがあったら、とっとと教育を見直すべきだろう。日教組によっておかしな性教育が進んだり、教師の威厳の低下や親の教育放棄が進んだことなどの要因で、子供の心身の発育に負の影響を与えている。だから本来であれば貧困などない、豊かな国であるのにも拘わらず、金欲しさであったり興味本位であったりと、本来保護すべき理由とは別次元で児童ポルノが起きているのではないだろうか。

アグネスは海外での児童ポルノについて「アグネスさんは、タイで日本人が児童買春しポルノ撮影している実例を挙げ、「国連関係者らが『単純所持を規制しない日本は無責任だ』と批判している」と訴えた」ようだ。場所がタイなのかタイ人なのか知らないが、これを以て『単純所持規制』すべしになる理由がよくわからない。社会としてこのような撮影が行われていることを監視し、撮影禁止及び罰則規定を強化すべきなんじゃないのだろうか?

ところでアグネスは貧困社会における児童ポルノの悲惨さを訴えているけど、、、日本に関してはどうなの?一切話さなかったけど、この問題は海外だけの問題なの?


■結局木を見て森を見ず
望まない児童ポルノへの関与によって、将来苦痛を受け続けるケースもあるだろう(成人後は、AV女優のように堂々としている人も(誇りにしている人さえもいる)。しかしその問題に対処する方法が、社会にどの程度の影響を与えるのかを、総合的に判断しなければならない。これは何だってそう。一般に問題だと叫ぶ人たちは、その部分にのみ目を奪われて、その結果全体にどういった影響を与えうるのかを考えようとしない。

この手法は、盗聴法や共謀罪などとも同じ論理ではないだろうか。

テロという許されざる社会的脅威から国民を守るために、通信傍受して、危険な言動をしている人間を逮捕する」

児童ポルノという許されざる社会的脅威から児童を守るために、通信傍受して、児童ポルノを所持している人間を逮捕する」


よって児童ポルノだけの問題ではなく、基本的な考え方の問題に繋がるのだ。


■アグネス
しかしアグネスは変ですね…何者ですか?ユニセフと日本ユニセフとを混同させやすくするので、決して”日本”ユニセフであることをつけ忘れないでほしい。それと国会審議ビデオを見ましたが、これは酷い。。。完全なる議論誘導ですね。。。児童ポルノによる問題は当たり前で、貧困に苦しむ子供たちの現状に賛同しない人はいない。でも今回の議論点はそこじゃないんですよ。繰り返しますが、このアグネスの発言は非常に危ない。個々の悲惨な話だけをクローズアップするのはいいが、ここでは一層の強化をするために必要な手段として、『単純所持』をどうするか、でしょうが。そして、悲惨な話は各国の話であるのに、加害者のターゲットを”日本人”に絞っている。

論点をすり替えている。そう思います。だれも児童ポルノに反対などしません。問題はそのやり方でしょう。『子供を守るために大人はやりがいがある』この言葉も危ないと思います。結局児童ポルノも当たり前すぎる問題を訴えて、では所持をどうすべきかについては殆ど論じず、”先進国で日本とロシアだけ”であり遅れていると非難します。ではその先進国といわれる国々が採用した方法が適した手法だったのか、といった点が重要なのであって、”先進国がやったから”というのは暴論ですね。これは経済の世界でも”新自由主義”を取らない国はおかしい、遅れているという発想と同じ事

…アグネスの言っているのは児童ポルノというよりも、幼児虐待の話に聞こえるんだよな。



とまあ、思うところをつらつら書いてみた。考えが浅い点もあると思うから、今後意見は変わる可能性も無きにしも非ずだけど。でも”やり方の問題”が焦点であって、”児童ポルノが問題”であることとの論旨のすり替えには注意しないといけない。

しかし誰が推進しているんだ?全然調べてないが…自民か?民主も?うーん、だったら誰だろう。



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ブログ主は国籍法改悪・人権擁護(言論弾圧)法案・外国人参政権・1000万人移民・共謀罪・主権移譲に反対しています。

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