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zoom RSS TPP交渉参加の期限

<<   作成日時 : 2013/03/04 22:15   >>

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TPP交渉参加国の第16回会合が開かれていますが、先の日米首脳会談の影響がこの会合に表れているのでしょうか。そもそも”センシティブ”という表現自体は兎角この交渉上では珍しいものではないように、過去の会合の概要報告からは読み取れます。よって米国の自動車産業界がセンシティブであるということが、どれほど影響を与えるのか疑問を持っています。

TPP協商参加国は麻薬大国メキシコに加えて、不動産バブルが崩壊し始めたという不名誉な形容がつけられるカナダを加えて11か国になりました。この両国はNAFTA経済圏を構成する国家でもあるので、比較的TPPへの親和性は高いでしょう。日本の参加とはわけが違います。そしてこの両国が日本の歓迎を表明しているとは伝えられていないので、今のところ日本を歓迎しているのは6か国に留まっています。つまり米国を筆頭に、カナダ、豪州、NZ、メキシコの5か国の支持を取り付ける必要があるわけで、年内の合意を目指すTPP交渉参加国としては、日本の加入は迷惑かもしれません。メキシコとはEPAを締結しているので支持する(している?)かもしれません。カナダは未だなので、EPA未締結国が支持していない現状を踏まえれば、米・豪・NZと共に支持の取り付けは大変となるでしょう。

そもそもEPAを締結していないことは、短期間でのTPP合意の困難さを窺わせます。

経済連携協定(EPA)/自由貿易協定(FTA)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/fta/

次の会合(17回)は5月なので、仮に参加表明をして参加が認められたとしても、先ず間に合わないでしょう。その次は9月であり、合意直前に漸く参加できるか否かといった状況です。メキシコ・カナダの交渉参加は2011年の意向表明から1年以上を費やしています。2011年11月に意向表明し、翌2012年6月に交渉参加国9カ国が参加支持を表明と、凡そ半年かかっており、その上で交渉参加に関する各国の国内手続きが完了したのが10月。

こうしたカナダ・メキシコの参加経緯を踏まえれば、交渉参加のタイムリミットは1年と言え、そしてそれは参加するまでのリミットであり交渉すべき時間は考慮されていない。こうしたことを踏まえると、既に日本の参加リミットは過ぎていると言えるでしょう。もしかするとTPP論議はプロレスなのか、或いは合意破断でも目論んでいるのではないかと勘繰りたくなってしまいます。


既に3月を迎え、現段階で交渉参加表明と共に参加支持未表明国との協議を無視したとして、米国の制約上少なく見積もっても3か月の時間を要する。通称ファストトラックと呼ばれていた、現在の貿易促進権限(通商協定締結権限)をオバマ大統領が有していれば話は別だが、現在この権限は失効中であり、歳出強制カットの顛末を見る限り、現在の議会との調整能力は著しく低下している有様。よって議会にかける必要性と共に、その内容に修正がかけられている可能性が高い。それを以て日本側が了承出来る可能性も低下するわけだから、本来は更なる交渉時間を要するはずだ。

米国との調整が両国の”センシティブ”な問題として挙げられたものだけでなく、自民党が政権を勝ち取ることが出来た、ISD状況や保険等を含む他の5項目を無視することが出来ないと明言している以上、その両国間の交渉は難航が予想されるので、あまりに現実的ではない。無論、すべてをなげうって丸のみするのであれば話は別だが、そんなことをすれば参院選大敗は確実だろう。

5月のTPP会合に間に合わないのだから、次の9月が実質的な最終参加時期だろう。とするならば、8月末の米議会通過に間に合わせるためには5月末の二国間協議終了が求められる。だとすれば二国間協議の時間は残り2か月程度しかない。そしてその時期に参加表明をするとなれば、確実に参院選前である必要がある。仮にTPPに対するいくつかの脅威が排除されたとしても(その可能性は現状不明だがあくまで仮定として)、国民の理解が及ばなければ容易に参院選敗北となりかねない。勿論その逆もあり得るわけで、TPP参加表明をしないデメリットもあり得る。果たして実際に参加するか否かという問題と共に、参加表明が自公政権に味方するのか、逆風となるのか。それほど自由貿易への無条件なる賞賛が多すぎる。

かくいう自分も自由貿易の負の影響を大きく被っているというか、グローバリズムによって破壊されている市場で生きていかなければならない身にありますが、だからと言ってTPPにより保護されない事態を望むわけもなく、その逆です。自分がかかわる産業に関して言えばグローバリズムが吹き荒れており、その市場(顧客)はグローバル企業であること(?)を市場参入条件と掲げる始末。無論その企業はグローバル企業と言えるかは知りません。


TPPの問題は多くが語られていると共に、過去にも取り上げたように何もTPPによらずとも日本の非関税障壁(先に挙げた”グローバル企業”という意味不明な基準も然り)撤廃は繰り返し米国から突きつけられています(その一方で日本側も突きつけているので一方的なものではないが)。TPPというスキームを利用して節足にことを急ごうとする新自由主義信奉者の傲慢さがそうさせているのでしょう。ガイアツを平気で利用し、それが国益に適っているか否かはあくまで自分の脳内での判断に過ぎないのだから、一歩間違えれば外患誘致である。

とはいえ菅直人によって既に動き出してしまったTPP論議、この落としどころを考えると、相手国もあるために自分勝手な振る舞いも出来ない。特に同盟関係にある米国との関係改善を図る今、北朝鮮問題だけではなく中国問題もあるだけに、価値観外交をするうえで重要なパーツのメンツを汚すことは国益に損なう。後始末・尻拭いは大変なことになるでしょう。例えばTPPに参加しない代わりの飴を用意せざるを得ないかもしれない。飴なしに、日本の安全保障ばかりを要求できるほど国際社会は甘くないだろう。


その飴の一つとしてリニアの技術供与もあるのでしょうが、ゆうちょ銀行への住宅ローン参入申請に否定的な意見をした麻生財務相発言も同様と考えられる。これは米国より要望されていたものであり、それに応えた形だ。「審査能力がない」とは表向きの理由だろう。米国としても安倍政権を支えるべきであるという論調が高まっており、アベノミクスの初動の成功はそれを後押ししている。

TPP自体が米国国内でも一枚岩ではないことは明らかであり、ある意味”センシティブ”な分野を明確化させたことも意味のあることと言える。これは日本のTPP交渉参加辞退(或いは拒否となるのかわからないが)の双方の大義名分と言えるかもしれない。米国は自動車産業を護るため、日本は農業分野を護るためと言える。また今回の声明は共和党の分裂を煽る、TPPにおける農業と自動車産業との対立といったようにも見えなくもない。

非関税障壁分野での懸念領域はいろいろあれども、毒素条項を盛り込みにくくなったうえに特に保険等でも要求が通り難いとなれば、米国側の対日TPP推進の勢いも萎えると考えられる。危険な項目が全て列挙しきれていなくても、米国へのメリットが大きく薄れた上にTPP合意が危ぶまれる日本の参加は、はた迷惑と受け止められ得る。イデオロギー的な推進力だけでは、実経済はついていかないだろう。しかもそれは、既に失敗した新自由主義・市場原理主義なのだから。


「日本の参加は、TPP交渉に、劇的な複雑さをもたらす」


そして米民主党議員らが米通商代表部(USTR)に送った書簡が意味するものは重い。にも拘らずの動きに、まるで日本の離脱の落としどころを模索しているように感じるのは気のせいだろうか。


<参考>
TPP協定交渉の現状
(説明資料)
平成25年2月
内閣官房
http://www.cas.go.jp/jp/tpp/pdf/1/20130208_setsumei.pdf


そして親中反日のキッシンジャーが一体どう動くのか。

キッシンジャー氏、TPP交渉参加方針を歓迎 首相と会談 2011.11.11 23:37
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111111/plc11111123380029-n1.htm



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